hiro kawabata/ chiho kawabata

jewelry design
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シンプルモダンに至るまで

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     h/c. kawabata (ヒロカワバタ/チホカワバタ)
     
    春の新作の制作状況を途中まで書いた前々回、
    横浜での作品展のご紹介の記事で一度お休みしましたので、改めて全体を振り返りながら、その続きを書いてみたいと思います。

    前々回では、この春夏のファッションのトレンドで目を引く透明感をテーマに掲げ、ネックレスに使用する水晶のカタチを決めるためにアクリルを削り出してサンプルを作った所までをご報告しました。


    当初、このネックレスのデザインは複数の水滴などをイメージした比較的要素の多い造形からスタートしたのですが、合わせる洋服のイメージを幾何学的で未来的な洋服に求めましたので、その世界観に合うシンプルでモダンな物にしたいと考えるようになりました。

    その考えに最も大きな影響を与えたのは、この春夏からラフシモンズがチーフデザイナーに就任したクリスチャンディオールのコレクションです。


    クールでモダン、全体的にはシンプルでミニマム…。

    コレクションの感想を一言でいうとこんな感じですので、パッと見た目にはこれと言った奇抜さなどは見当たりません。

    ですが、コレクション全体に流れる空気感がとにかく新鮮でした。(なんと言ったら良いのか、抽象的ですみません…)

    メタリックな新素材の使い方、創業者のムッシュディオールの流れを継承しつつ、そこに加えた彼なりの新しい解釈、洋服一つ一つのディティールの積み重ねなど…、

    その細かな要素全体がまとまってコレクションに新しい風を吹かせているのでしょうか…。(結局、抽象的ですね…)


    そのコレクションの印象に強く引かれるようになってから、雑誌のトレンドのページを見ていても、
    同じ透明感を表現したシースルーであれば、要素の多いレースを重ねたクラシカルなスタイルではなく、幾何学的な模様を取り入れた未来的なパターンの洋服の方が気になるようになりました。

    その洋服に合うイメージのネックレスですから、当初の要素を出来るだけ取り除いたモダンでシンプルな世界へと変化させて行きたいと考えました。

    参考にしたのは随分昔に購入した、ドイツの彫刻家FRITZ KOENIG(フィリッツ・ケーニッヒ)の画集です。

    彼の代表作は、その時代により異なるのですが、私が最も好きなのは、球体と円柱のみで人体を表したシリーズです。

    屋外に置かれたその物体が、見る角度により寄り添う男女に見えたり、時には死をも連想させてしまいます…。
    おっと…、これ以上彼の作品について書き始めると止まらなくなりそうですので、ネックレスのデザインに話を戻します。

    ネックレスの核となるカタチ…。それをフィリッツ・ケーニッヒを象徴する球体に求めることにしました。
    デザイナーにとって、まんまるの球体って…、あまりにもシンプル過ぎるカタチですから、作品の造形に取り入れるというのは実は結構、勇気がいるものなのです。

    ただ、ここに至るまでの試行錯誤の結果として、水晶とシンプルな球体を組み合わせることは、彼の彫刻を見た時のような感覚が自分には見えてきたように思えましたので、
    これであれば、皆さんにも自信を持ってご覧いただくことが出来ると判断しました。


      球体とクオーツ ゴールドとシルバーのサイズ違いで二種類です。

    このネックレスを中心に、春のギャラリーティーケーアールでの作品展に向け準備の真っ最中です。
    このネックレスを象徴するようなポストカードを制作しましたので、皆さんのお手元に届くのを楽しみにしてください。




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